国際結婚や、仕事などで母国以外の国で子育てなさっている方も多いですよね?
そこで2010年生まれの息子を持つフランス在住の私が、今まで実行して効果があったバイリンガル教育をお伝えします。
- 海外でバイリンガル教育って一体どうするの?
- 家庭内でどうやって、バイリンガル教育していいのかわからない。
- 子供には2か国語話せるようにさせたいわ。
- 住んでないけど私の母国、日本を好きになってもらいたい!
などの疑問に、私が実際行った体験よりお答えする記事にしています。
とは言っても、まだまだ現在進行形ですが、幼児のお子さんなら十分効果が出ると思います。
この記事を読んで「失敗したっていいや、ダメ元で一丁やってみるか!」思える、家で出来る簡単なバイリンガル教育をご紹介しますね!
そもそもバイリンガル教育とは?
バイリンガルとはデジタル大辞泉の解説では以下です。
① 状況に応じて二つの言語を自由に使う能力があること。 また、その人。
② 二か国語で表現されていること。
とあります。
ということはバイリンガル教育とは『二つの言語を自由に使う能力を育てる教育』ですね。
しかしながら、この1文ではあまりにも漠然としていませんか?
たとえば大雑把ですが、以下のように考えてみます。
- 二カ国語の読み書き両方完璧マスター
- 二カ国語の会話のみ日常生活に不自由なく完璧マスター
- 二カ国語の旅行会話のみマスター
- 二カ国語で意志の疎通が図れるぐらいで可とする
などなど。
これはたしか2歳ぐらいに、話し合って決めたんですよね。
世間で言う読み書き会話ぜ~んぶOK!のバリバリバイリンガルとは違います。
そう、我が家はめちゃくちゃレベルの低いバイリンガルです。
この時点で欲張らず、すっぱり見切ったことが結果的に良かったです。
我が家のバイリンガル教育指針
息子をバイリンガル(将来は最低トリリンガル)にするために最初に行ったことは、まず母国語を何語にするか決めることでした。
と、いうことは日本語は第二言語です。
この時点で私達は、息子に日本在住の日本人と同じレベルを求めないことにしました。
読み書き出来なくても、多少会話出来て「日本に行きたい」と思ってくれれば、我が家のバイリンガル教育は半分成功したもの!と考えました。
そんな活用頻度の少ない言語を、私一人で母国語の様に日本語をマスターさせるメリットって?
さらに息子の為とはいえ元々言語にさほど興味もなく、教育熱心でない私は、はなっから白旗を上げていました。
最後にはDVDすら一度も見なくなりました。
いくら私の母国であっても息子が半分日本人でも、彼はそれを自ら望んだわけでもありません。
日本を好きになってほしい!と思っても「好き」という感情は自ら湧き上がるもの。
とハードルを思いっきり下げました。
で、息子の性格より、オリジナルのバイリンガル教育を始めたんですよね。
では次に、私が行ったオリジナルのバイリンガル教育の詳細をお伝えしますね。
私が行ったバイリンガル教育の5つ
もちろん彼らは日本語で会話しています。
読み書きは少し前から始めたのですが、そんなにイヤイヤでもなく、なんとな~くひらがなを書き、なんとな~く読めるようになりました。
私にとっても息子にとっても一番良かったことは、日本語の使用頻度がほぼ無い状況でも、イヤがらずに日本語を話せて、少しでも書けるようになったと言うことです。
ではそのバイリンガル教育法をご紹介しますね。
日本で楽しい思いを植え付ける
『日本に来ると超楽しい!!』という印象を徹底的に植え付けました
『日本=楽しい所』と結びつけさえすれば、大きくなってから「日本語出来たらもっと楽しいかもな!」と、自主的に勉強する気になれるかもと考えました。
息の長い考え方です。
帰国したらまず回転寿司に連れて行き、思いっきり堪能させました。
今では、教えてもいないのにタッチパネルもなんなくマスター!
理由はどうであれ、私は本当に嬉しかったです。
この時点で失敗は免れた!と思いましたね。
実家の両親とも日本語で会話し「ばあちゃん、お腹空いた」と言えるようにもなりました。
日本語で話し掛ける
我が家では私が日本語で話し、夫がフランス語で話しています。
日本語が母国語の人間は私しかいなかったので、日本語の為に幼稚園入園の3歳半まで、ほぼ付きっ切り。
私は自分の時間が一切ないストレスと、疲労困憊でうつになったほど、しんどかったです。
子供の日本語教育には一番良いですけれど、お子さんの性格によってあまりにもハード過ぎる場合もあります。
ウチの息子は一人遊びが全く出来ない子供だったので、案の定私がノイローゼになりました。
ですが週一ぐらいなら、日本語に支障をきたしませんでしたよ。
その苦労の甲斐もあり、今は私の話す日本語(関西弁)は、ほぼ理解出来るようになりました。
ですが幼稚園に行って半年過ぎてから、やっとフランス語で話が出来るようになりました。
日本語の補習校に通わせる?
水曜日は学校が休校だから柔道させていますし、土曜日も休日なので親の私たちが休みたかっので通わせていません。
近くに住んでいる先輩ママさんにも聞たところ、やはり友達と遊ばせたり習い物優先するケースが多く、補習校に通わせている人がほとんどいませんでした。
結論としては日本語補習校に通わなかった息子も、日本語話せています。
フランスで武道を習わせる
息子には、柔道と合気道を習わせています。
武道の良い所は、技の名前が日本語のままという所です。
バカンスでパートナーの国に行った際、ご実家近くに道場があれば、お試しで稽古させてもらうことも可能かもしれません。
お子さんの好みもありますが、海外で武道道習うのは面白いですよ!
私がフランスで合気道を始めた記事を書きました。
https://monpetitcahier.com/archives/11544.html/
日本で地元の学校に体験入学させてもらう
3歳から不認可の保育園に入れ、5歳の時は実家の管轄の公立幼稚園に体験入園させて頂きました。
それから毎年小学校へも体験入学させて頂いていますが、毎年通っていると顔なじみになり、名前を憶えてくれるようにもなったんですよね。
これで日本嫌いになったら、元も子もありませんから
段々と授業も難しくなるので、算数と体育や芸術系以外の授業は、聞かなくていいと言いました。
このように我が家は毎年数日から最大2週間通わせて、貴重な体験をさせて頂いており、フランスに戻ってからクラスで「日本体験記」の発表をさせてもらいました。
息子曰くフランスのクラスメイトも興味津々で質問も、すごかったそうです!
ささやかですが国際交流が出来た気がしました。
日本の体験入学方法に、お土産についてや持って行ってよかったものなど、こちらで詳しくまとめて書きました。
https://monpetitcahier.com/archives/16064.html/
マスターしたい言語(日本語)に関する遊びをする
ゲームのおかげで日本の子供と交流を持てました
今では家に居ながらオンラインゲームで世界中の人と一緒に遊べますよね?
息子は「僕は日本語を話せるよ!」と言ったり、片言の英語で会話したり、遊んでいます。
湯舟に漬かっている間、逃げられません(笑)
この表を見えやすい所に貼り、指示棒で指して音読させましたよ。
これは幼稚園の頃、両親がフランスの我が家までお土産に持ってきてくれたんですよね。
世界地図も張ってます。
これも半分遊びながら。
このように教育するのは、最終的にどうなって欲しいか?を考えるとより、バイリンガルになるための動機に結び付くのではないでしょうか?
と、いう訳で次は最終的な目的について、私の考えを述べています。
最終的にバイリンガルになってどう活用させたいか?
ですが、その能力を最終的にどう活用させたいか?が一番肝心な所ではないでしょうか?
私の息子は年に一回日本に行った時にしか日本語を話す機会がないんですよ。
正直彼の日本語のアクセントは外国人の様で、全然ナチュラルではありません。
ですが、日本に行ったら日本でも会話して友達と会話して、一緒に楽しむことが出来ています。
息子は、お世辞にもうまいと言えない日本語でも、それなりに友達や私の家族と会話している姿を見て、頑張ってよかったなと思っています。
自分の持っている語彙をフル活用して、友達に自分の思いを伝えたいからず話しかない!!という状況が発揮したのでしょう。
将来、日本に留学したいとかそうなったら、話はまた変わると思います。
ですが今の段階では、会話出来ると楽しいという感覚を、彼自身肌で感じることが一番肝心だと考えています。
バイリンガル教育で親が出来ることは?
もちろん、言語だけがコミュニケーションツールではありません。
ですが、話が出来ればもっと世界が広がり楽しくなりますよね?
だから親が出来ることって「こんな楽しい世界があるよ」と親が見せることかな?と今思います。
完璧に話せるという事ありませんが、それが目的になると肝心な心の部分が置いてけぼりになりがち。
ですから、日ごろ息子に日本語で話しかけて、会話から日本語を教える。
そして日本語を話せる場を提供して話すことを慣れさせるのが、親に出来ることかなあと思っています。
ミックスなのに二カ国語が話せない子供は可哀そう?
二カ国語話せない子供は、可哀そうでもないと思うんですよね。
色々な家庭の事情でバイリンガル教育をするのに難しい状況の方も実際いらっしゃいます。
今が結果ではありませんし、もっと大人になってから学びたくなることもあるかもしれません。
反対に大人になっても、やっぱり日本語に興味がなかったら、それはそれで仕方がありません。
あとはお子さん自身が決めることだと思います。
バイリンガルの端くれ、私の視点は?
私も完ぺきではありませんが、一応日仏バイリンガルになれました。
実際私がバイリンガルになって思ったことは「言葉が通じるって便利やな…」でした。
それと、フランス語を話せるようになるとフランス人以外のフランス語を話せる人とも仲良くなれますし、これを息子にも味わって欲しいなと感じました。
最後にバイリンガル教育について楊夫人からあなたへ
我が家のバイリンガル教育について、効果のあった5つのポイントをご紹介しました。
殆ど、ご家庭や住まいの近くで出来るような事柄ですので、是非気軽に試してみて下さいね。
まとめますと、以下の5つのポイントです。
- 日本でした体験出来ない、子供にとってとびきり楽しい事をさせる
- 日本語で話しかける (スカイプ会話も)
- 武道を習う
- 日本の幼稚園や学校に体験入学させてもらう
- マスターしたい言語で遊びながら学ばせる
特に日本語に興味のないお子さんには、とにかくハードルを低く!がポイント。
教育についての記事を書くと、大層教育熱心だと思われるかもしれませんが、正直私はそんな良い母親ではありません。
ですがその代わり、体だけは張ってきました(笑)
言語も苦手で、フランス語習得もかなり苦労しています。
ですが、私の日本の家族と会話が出来ないと不便なので、そのために頑張ったようなものです。
バイリンガルは一朝一夕に出来るものではありませんし、片親だけの場合はかなり荷が重いのもお察しします。
バイリンガルにさせないと!と思うばかりでは親も本人もストレス。
ご家庭の方針と本人の性質に合わせて、教育すればいいと経験して思う次第です。
何が失敗かは、死ぬまでわかりません。
根を積めず、遊びながらやりましょう。 A bientôt ! (またね)
コメント