フランス人の名前と苗字に注意あれ。続けて読むと「20円」!

日本同様、フランス人の赤ちゃんの名付けをする際に、注意することがあります。

日本なら画数気にするけど、フランス語はアルファベットです。

フランス人は日本同様に気にする所もあり、反対にフランス語ならではの注意すべき所もありました。

今回は私が実際に体験して苦労した、 名前と苗字との兼ね合いなど、フランス人ならではの名付けエピソードをご紹介します。

実際、フランス人はどうやって名前をしているの?

フランス人の名前の付け方ですが、日本との名づけに違いはあるのか?と思い、フランス語の先生に名付けについて尋ねてみました。

近年ではカレンダ-から※聖人の名前を探すよりも、響きから探す方が多いようです。

文字数の多い名前だと、テストの際に名前を書く時に時間を取られてしまうので、あまり字の多い名前は付けない人もいます。

その他に、いくつかの点を考慮して名付けるとのこと。

日本人の私には気づかなかった、音に関する盲点もありました!

※フランス以外の国もそうですが、聖人暦と言ってキリスト教では日付に特定の聖人が書かれてあります。

この下の写真をご覧ください。この様にカレンダ-の日付けの横に聖人名が書かれているんですよ。

1.名前のシラルブ(音節)の好み

名前の音の感じ、リズムやハ-モニ-、呼んで心地よい響きかどうかが重要ポイント!
シラルブとは音節のことで、例えばLola=ロラ だと”Lo”と”la”と、母音が2つなので音が2音節になり”タン、タン”とリズムが2つになります。

この音節の区切りの音は好みで、3音節が好きならMaeva=マエヴァだと”Ma”,”e”,”va”とタン、タン、タンという3つのリズムになります。

男性名も同様、短い名前が人気なのもあり、最近は2音節の名が多く感じます。

・Louis=ルイ
・Jules=ジュ-ル
・Victor=ヴィクト—..etc

3音節なら
・Nicolas=二コラ
・Emilien=エミリアン
・Olivier=オリビエ ..etc

フランスのネットの名付けフォ-ラムでは、「上の子の名前は3音節なので、下の子も同じく3音節に合わせてたいんだけど、ステキな3音節の名前を教えて!」と質問がありました。

日本も同様ですが、やはり兄弟共に名前のリズムが一緒の方がキレイですよね。

自分の子供の名前なので、自分が実際に呼んで心地よい響きかどうかは、とても大事です!

2.フランス語での名前と苗字との兼ね合い

苗字+名が調和した名前になるように考えるのも、大事な点です。

苗字が長いと、名前を短かくしてバランスを取ったり、反対に苗字が短いと長い名前を付けたりします。

それと名前と苗字を続けて発音すると、変な言葉にならないことにも気を付けます。

ここで2つの例を挙げます。

■名前がVincent ヴァンソンで、苗字がHime イムの場合

フルネームがVincent Hime。文字だと不自然に感じませんが、発音すると ”ヴァンソン イム”。

名前の語尾と姓がリエゾンして、「Vingt centime 20ソンチ-ム」
と聞こえてしまい、意味は日本語で言えば、「20円」となります!

※centime ソンチ-ム=お金の単位。1centimeは約1円ぐらいです。

※リエゾン=連音のことですが、通常は発音しない前の語の末尾の音が、後ろの語の頭母音と繋って、発音されること。


■名前がJustin ジュスタンで、苗字がBécile べシルの場合。

苗字がBécileの場合、名前の語尾がien,tinなど語尾の音が”アン”となる名前は避けた方が良いです。

理由は発音にあるのですが、例えば名前をJustinにするとJustin Becile。

名前と苗字を続けて発音すると”ジュスタン べシル”となるのですが、上記の例の様にこの場合も名前の語尾と姓がリエゾンして、”tin Becile”の部分が“imbécileアンべシル=ばかな(形容詞)“という単語と同じ発音になってしまうからです!


自分の子供の名前の中に”バカ”なんて入れたくないですよね。


夫曰く”学校で笑い者になること間違いなし!!”のこと。

この様に、続けて呼んでもおかしくない名前を選ぶことが、大事だそうです(義母談)。

3.フランス人家族の結びつき

家族や親族から取って名づける場合もあります。

最初の名前に付けなくても2番目や3番目の名前に付ける場合もあるんですよね。

え!名前ってそんなにたくさん付けられるの!?と驚かれると思いますが、フランス政府のサイトService-Public.fr(公共サ—ビス)には、このような一文が書かれてあります。

Combien de prénoms peut-on donner à son enfant ?
「Les parents peuvent choisir librement les prénoms de l’enfant et le nombre de prénoms n’est pas limité. 」

■いくつ子供に名前を付ける事が出来ますか?
「親は自由に名前を選ぶことが出来、名前の数も制限しません。」


この様に、フランスでは複数付けることが可能なのです!

日本では名前が一つしか付けられない為に想像しにくいと思うので、例を挙げてみますね。


・名前が4つある人の正式名の例


「Simon Mathias Gabriel Yannick PETIT」


“Simon Mathias Gabriel Yannick” までが名前で、そして最後の大文字で書かれた”PETIT”が苗字です。


それぞれの名前は以下の様に読んでいます。


1番目の名前「prénom プレノン=名前


2番目の名前「deuxième prénomsドゥジエム プレノン=2番目の名前」


3番目の名前「troisième prénoms トワジエム プレノン=3番目の名前」


4番目の名前「quatrième prénoms キャトリエム プレノン=4番目の名前」

と言います。

この例の人の場合ですが「あなたのdeuxième prénoms(2番目の名前)は何?」と聞いたら、「Mathiasだよ!」と答えが返ってきます。

ですが、実際は全ての名前を明記する必要な時は公式書類(Carte d’identite=身分証明書やパスポ-ト)を発行する場合や提出する時ぐらいです。

1番最初の名前のSimonが通常使用する名前で、日常生活では「Simon PETIT」のみ使います

じゃあ、なぜこのように2番目、3番目…と複数名前をつけるかというと、理由は2つあります。

1.同じ名前の場合の他人との区別をする為

例えば、1番目の名前が同じでも、2番目や3番目の名前が違う場合、区別出来るからです。

2.家族の名前を引き継ぐ為。

祖父母や、家系大切な人の名前を貰って付ける場合も多いです。

あまり多いとメンドクサそうです。

「多くの名前を付けるにはリスクもあります。役所で登録する時や、身分証明書の更新の時に忘れないようにしましょう」と注意が書かれてある名付けサイトもありました。


もちろん、名前の順番も間違わないようにしないといけません。

実際、私が友人たちに名前の個数を尋ねると、多い人でも3,4つぐらいでした。

私の義両親はそれぞれ2つ名前を持っており、夫は1つだけです。

義両親に「なぜ彼には1つだけしか名前を付けなかったの?」と聞いたら、義父は「だっていっぱい付けたらややこしいじゃん、1つでいいよ」とアッサリ言われました。

と、家族の絆をあえて名前で表さなくても、それより実用性を重視する人もいました。

フランス人の名前の男女とも注意すべきところ

名前は一生自分についてくるので、慎重に名づけしなければなりません。

これはフランス、日本関係なく他の国でもそうですね。 

1.キャラクターの名前と一緒にしない

フランスにはCasimir(カジミ)という有名なキャラクタ―があるんですよね。

私はそれを知らずに息子の名前を考えている時に、「Casimirって可愛いね!」と話したら、義母と夫に「Casimirは絶対ダメ!からかわれるから、止めた方がいい」と言われました。

Casimirとは1974年から始まったフランスのテレビ番組「L’Île Aux Enfants こどもの島」の恐竜のキャラクタ-の名前なのです!

私は全く知らなかったのですが、同じキャラクターでも可愛いキャラクターならまだしも、恐竜だとちょっと考えてしまいますよね。

どんなキャラクターかというと、実際このテレビ番組の動画をご覧になった方が早いと思います。
オレンジっぽい黄色のヘンな恐竜がカジミです。どうぞ!

2.世界的に有名な危険人物と同じ名前は避ける

例えばAdolphe(アドルフ)は、ヒットラ-を思い出すので、あまり好まれないそうです。

特に私の住んでいる地方は普仏戦争の戦地だったので、特に高齢者は未だにドイツには良いイメ-ジを持たない人もいます。

そのせいか、Adolpheという名前は聞いた事がありません。

3.悪質かつ、奇妙な名前

ご存知Démon(デーモン)、意味は悪魔はダメです。

悪質な名前や、将来子供に何らかの害を受けそうな名前は、裁判官が却下します。

今まで却下された名前はこんな名前でしたが、そりゃそうだ!という名前ばかりです。

・Fraise(イチゴ)食べ物だから

・Titeuf(トリュフ)食べ物だから
・MJ(エムジェ)マイケル・ジャクソンの略名
・Manhattan(マンハッタン)場所の名前なので却下
・Nutella(ヌテラ)食べ物だから
・Ravi(ハビ=意味は喜び) 空想的過ぎる

フランスにも珍名、キラキラネ-ムが名づけられそうでしたが、無事却下されて良かったです、ホッ。

フランス人の名づけ 日仏カップルの場合

日仏カップルの我が家ですが、実は息子には名前を2つ付けました。

1番目はフランス語の名前で、2番目の名前は日本語名
です。

一口に日仏家庭と言っても、やはり考えは各家庭様々ですが、我が家の場合はこのように考えました。

息子は最低でもBac取得までフランスで生活すると考え、フランスで生きていくために社会性を重視したんですよ。

その結果、1番目にフランス人に呼びやすいフランス名を名付けました。

で、2番目は里帰りの際などで日本人に名前を呼んで貰うのに便利な、日本名を付けました。

その国に応じて、馴染みやすい名前があると呼んで貰いやすいので、それぞれの国の名前を1つづつ名づけて良かった!と実感しています。

※Bac=(Baccalauréat バカロレア=中等教育を受けたことを証明する、国家の卒業証書)

その他は、前年度の人気の名前Top10の上位に入っている名は避けました。

その理由は学校で同じクラスで同じ名前がカブっていたら、ややこしいからです。

ちなみに私も、夫も生まれた年代でものすごく流行った名前なので、不便な思いをしました。

お陰で、息子の名前はカレンダ-にも載ってるメジャ―な名前ですが、学校ではもう一人だけです。

ですが、サッカ-クラブにも同じ名前の子が一人いました!?

ややこしいので監督は、”大きいM”と”小さいM”と区別して呼んでいます。

フランス人も名前を付ける時、画数判断や占いも気にする?

名前から性格を判断する辞書やサイトも存在していて、特徴や色や星座も書かれているんですよ!

私は妊娠中、友達が名前辞書を貸してくれました。

ちなみに息子の名前のイメ-ジカラ-はオレンジです。そのせいか、息子の好きな色もオレンジ!これは偶然でしょうか?

名前と色の関連性は色々調べましたが、それぞれの名前の元となる言葉から想像する色や、歴史の登場する人物や物やイメ-ジして付けられるようです。

画数ですが、アルファベットを書く練習をする際に、一応画数が書かれてありますが(一筆や二筆で書くようにと)、殆ど気にしないとのことです。

実は、Numérologie(ニュメホロジ-=数秘術)では生年月日の数字のほかに、名前の画数も計算して導き出す方法もあります。

ですが、普通の人々は画数は全くこだわってないと聞きました。

番外編:日本の名前とヨーロッパの名前の性別の違い

最近では、日本でもヨーロッパの聖人の名前を付ける人々が多くなってきていると感じますが、注意して頂きたいことがあります。

■乃愛、望愛etcの”ノア”ちゃん。
これは、フランスではNoaもしくはNoahと書きますが、男の子の名前です。

語尾が”ア”で終わるので、なんとなく女の子っぽい感じがしますが、実は男なんです

日本で生活する中では良いかもしれませんが、もしノアちゃんが海外へ留学した時、現地人から「え?女の子なのに男の名前!?」と思われる可能性大です。

■二湖や二胡etcの”ニコ”ちゃん。

“ニコ”は「Nicolas 二コラ」の略で呼ばれ、男の子の名前です。

ほほ笑みをイメ-ジする、可愛い名前として女の子に付けたくなる気持ちも理解出来ますが、避けた方が賢明です。

■瑠夏,瑠花etcの”ルカ”ちゃん

ルカはLuca=リュカと発音される男性名です。


これも2例と同様語尾の音が”ア”で終わるので、どうしても女の子っぽく感じてしまうところに問題があると想像します。

世界で通用する名前を付けたい!とあえて外国人の名前を名付ける方も多いと思いますが、反対に外国人からは「どうして日本人なのに日本の名前付けないの?」と問われる場合もあります。
これは実際に、最近の日本の人気の名前をフランス人に話した時に聞かれた質問でした。

私が異国生活をして感じたことは、日本人なら日本人特有の名前の方が、外国人から見てCool!だと思われやすいことです。

何人かのフランス人に「あなたの息子には日本名はないの?」と聞かれて答日本名を言うと

「ステキねえ、カッコイイ!」と言われました。

ごく普通のありふれた日本名なんですが、それでもフランス人にとってはヨーロッパの名前にはない、日本語の音の響きに魅力を感じるそうです。

HやKの発音はちょっと苦手なフランス人ですが、日本名でも呼んでくれるので大丈夫ですよ!

くれぐれも名づける前に性別は要確認です。  気を付けて下さいね。

最後にフランス人の名前と苗字についてのまとめ

赤ちゃんの名付け、フランスでも色々考えるのは楽しい作業です。
音の美しいさ、字体など、それぞれ好きなイメ-ジがあると思います。

しかし、それだけしか考えないのは要注意。
フランス名には日本にあまりない、音の繋がりより、奇妙な単語の発音に聞こえる場合があります。
名前+姓のセットで、心地よいリズムになる事が重要です。

そして、時代にそぐわない流行遅れの名前も、その名を背負って生きる子供には可哀想。
子供に与える一番最初のプレゼント、素敵な名前の子供が増える事を期待しています。

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