バーバパパって不思議な物体ですよね。身体はピンクだし、いろいろな形に七変化するし、そもそもの七変化する体型も意味不明だし一体何者!?って思いますよね。
最初私は、そんなもんだと深く考えずに、ただあの生き物を受け入れていましたが、やっぱり気になる!!
そして「バーバパパって実はフランス生まれだよ!」と教えてくれたのをきっかけに、調べてみました。
- バーバパパって何者?
- どこから生まれたの?
- バーバパパって、実はおばけ?
- バーバパパ怖いけど、本当のところはどんな生き物?
と、素朴な疑問にお答えします。
私は割とバーバパパは好きなアニメでしたが、フランス発祥だったと知ったのは、フランスに来てからでした。遅かった…。
では、これから一緒に見ていきましょう。
Barbapapaフランス公式サイト:barbapapa.com
バーバパパ日本公式サイト:barbapapa.jp
-参考文献-
Barbapapa(Les Aventures de Barbapapa: Barbapapa) (フランス語版)
おばけのバーバパパ (日本語版)
※上記2冊はバーバパパの第一話で、内容は同じです。
バーバパパは一体何者なのか?
結論から言うと、Barbapapaバーバパパは、土の中から生まれた謎の生き物でした!おばけのような風采ですが、決してそんな物騒な生き物ではありませんでしたよ。
ちゃんと、フランス版バーバパパの公式サイトのトップページに、このように↓書かれていたんですよね。
Comme une fleur, Barbapapa est né dans un jardin.
バーバパパは花のように、庭で生まれました。
と、お花のように庭の地面の下で発生し生まれました。
衝撃の正体を、私の手持ちの絵本からご覧ください。
地面に埋まっているでしょ?正直私はこの自然発生に驚きました。土の中で育った植物でもなく動物でもない謎の生き物として表されています。種もないようです。
恐らく作者も、コレ!といった生物だと定義せず、なんとなく雰囲気でバーバパパを描いたと思いました。要するにテキトー基、イマジネーションの賜物です、素晴らしい!
このように誕生はほんわかしたエピソードですが、実は結構苦労人(人じゃないですが)。そのお話をご紹介しますね。
バーバパパの第一話は、誕生からひどい仕打ちのてんこ盛り
地面から生えた謎の生き物、バーバパパ。
ほのぼのとしたバーバパパのイラストを見ると、一見陽気でハッピーですよね。
しかしながら、誕生エピソードである第一話の内容は結構ブルー。
第一話はバーバパパの誕生から、人々に貢献するまでの話が盛り込まれています。
バーバパパは結局の所、謎の生き物だったと納得出来る内容を踏まえて、簡単にお伝えしますね。
この内容を知ると、よりバーバパパへのイイ人ぶりが増すに違いありません。
庭で生まれたバーバパパ
バーバパパは、ClaudineクローディンヌとFrançoisフランソワという、小学生ぐらいの年代の子がいる、家庭の庭で生まれました。
庭には、お花や木も植わっています。
クローディンヌとフランソワは、地面の中で眠っている、小さなボールのバーバパパの上でボ-ル遊びをしたり、降り注ぐ太陽や雨のお陰で、すくすく育っていきます。
そして、少しずつ大きくなり、段々とマトリョーシカ型に変化していきます。
ある日、フランソワがバーバパパが土の下にいる付近のお花に水をやっている時に、土がモコっと盛り上がってきました。
すると、地面の中で巨体化したバーバパパが地上に上がり、フランソワと初対面。
フランソワは、早速兄弟であるクローディンヌや両親に紹介します。
ですが、巨大なバーバパパを見て両親は「これはウチでは到底面倒見切れない」と、動物園に、バーバパパのを引き取ってもらうよう電話しました。
即、引き渡すなんて殺生ですよね。
生まれたはいいものの、ドナドナ状態へ
動物園の係員がフランソワの家に到着し、バーバパパは檻の付いたトラックに積み込まれドナドナ状態へ。
バーバパパは引き取られる時に涙をこぼしています。
ここで、バーバトリュックで変身して檻から抜け出せばいいのに…と冷静な私は思いましたけど(笑)、バーバパパは素直に動物園まで連行されていきました。
動物園へ行ったのはいいけれど…
動物園に行ったのはいいんですが、そこでバーバパパの無邪気な所が出てしまいました。
バーバトリュック(肉体を自由自在に変化)を使って、檻から脱出し他の動物たちと遊んでしまいます。
しかし、動物園の動物はそれぞれ定位置の檻にいるものという概念がないバーバパパ。
動物園の係員は対処に困り、結局バーバパパを手放すことに決め、なんと街に放置しました!?
ひどい仕打ちです。
最終的に元さや
動物園のシステムに対応出来なかったバーバパパ。(生まれてすぐ来れば、そりゃそうです)
動物園の係員に街へ放り出され、自由の身になったのはいいのですが、いかんせん初めての大都会!
街での振る舞いもわからず道で立ち往生し、車の渋滞の原因になったり、夜は夜で街で一人ぼっち。
寂しくて泣いています。
ですが、本来気の優しいバーバパパは、街で困っている人たちを助けることで、本領発揮!
助けているうちに、有名人になりましたが、やっぱりフランソワの家に戻りたいと言って、最終的に生まれた庭の家に戻って一件落着。
チャンチャンという第一話でした。
この通りエピソードを追っても、結局バーバパパが何者かわからないことがわかりました。
ですが、それこそが完全にストーリーの狙いと言えそうです。
この話からわかるバーバパパのは…
- 土の中で生まれた
- 生まれた時から巨大
- 体が自由自在に形を変えられる
- ピュア
- 困った人を放っておけない、博愛主義
こんな存在だという事が、垣間見えました。
正体を追い求めるのも野暮。
そんな風に考えながら、この不思議な生き物の暮らしを優しいタッチの絵柄と共に楽しんでいく、それこそが読者目線でのバーバパパの存在意義ではないでしょうか。
と、これだけでは終わるとちょっと寂しいので、バーバパパを楽しむ上で知っておくと良いであろう基礎情報や雑学をご紹介します!
バーバパパの名前の由来
バーバパパの名前の由来を調べてみました。
実はバーバパパの語源は、綿あめです。
フランス語で綿あめとは「barbe à papaバーブ ア パパ」早口で言うと「バーバパパ」
訳すると「パパの(頬、あごの)ひげ」です。
場所で単語が違う所がポイント!
バーバパパは「barbeバーブ」なのでサンタクロースのヒゲのようなイメージです。
綿あめはフランスの公園の屋台でよく売られているんですよね。
なぜ綿あめ「barbe à papa」にしたかというと、バーバパパの作者のエピソードがその由来でもあります。
作者の2人がパリに旅行した際、子供が両親に綿あめ(une barbe à papa)を求めているのを耳にし、この話からバーバパパという名前がこのキャラクターのファミリーに付けられたと言われています。
フランスの公式サイトには書かれていませんでしたが、日本の公式サイトには以下のエピソードが書かれてありましたよ。
バーバパパは、アネットとタラス街角のカフェで、紙製のテーブルクロスにいたずら書き(綿あめbarbe à papa=バーバパパのイラスト)を交換しているうちに、誕生しました。
当時タラスさんがアメリカからの旅行者で、まだフランス語を話せなかったので、絵を描いてコミュニケーションをとったのです。
他にもっとツッコんだ情報がないか?と探してみると、やはりフランス語でありました。
上記の詳細が書かれてありましたよ。
物語は…リュクサンブール公園から始まります。
二人が公園で散歩の途中、「バーバパパが欲しい」と親に頼む子供に出会います。この言葉を知らなかったタラスは、アネットにその意味を尋ねました。
「バーバパパってなんのこと?」
それからしばらくして、2人はレストランのテーブルクロスに、小さな雲のような丸みを帯びた、ピンク色の小さな巨人の最初のスケッチを描き、それをバーバパパと名づけました。
参考サイト(仏語):les-zims.com
微笑ましい風景が目に浮かびませんか?
ここから、謎の生き物であるバーバパパの正体が、なんとなくイメージ出来ます。
形があってないような綿あめのフォルムは、まさにバーバパパ!
この綿あめの形と色から、まず主人公のバーバパパが生まれ、さらにストーリーを膨らませる為に、それぞれのキャラクターが生み出されたと察しが付きました。
ここまで調べたので、そのバーバパパをはじめとする、家族構成についても調べてみました。
なかなかユニークな人材(というのでしょうか!?)揃いです。
バーバパパの家族構成
謎の生き物!?のバーバパパは、家族が居ます。
多産系で、子沢山(笑)
バーバパパの家族構成と、それぞれのキャラクターについて簡単に紹介しますね!
わかりやすいように表にしました。
日本語 | フランス語の読み方 | 性別 | 色 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
バーバパパ | Barbapapa バーバパパ | 男 | ピンク | 父親 |
バーバママ | Barbamama バーバママ | 女 | 黒 | 母親 |
バーバララ | Barbalala バーバララ | 女 | 緑 | 音楽家 |
バーバベル | Barbabelle バーバベル | 女 | 紫 | お洒落人 |
バーバリブ | Barbotine バーブティン | 女 | オレンジ | 頭脳的 |
バーバブラボー | Barbidur バービデゥー | 男 | 赤 | スポーツマン |
バーバピカリ | Barbibul バーバブル | 男 | 青 | 学者肌 |
バーバズー | Barbidou バービドゥ | 男 | 黄色 | ナチュラリスト |
バーバモジャ | Barbouille バーブィル | 男 | 黒 | 芸術家 |
日本語とフランス語ではキャラクター名が、若干違う所がポイントです。
それぞれのキャラクターにはわかりやすい個性があり、子どもたちが識別しやすいように色もしっかりつけています。
ここがポイントですね!
多彩なキャラクター揃いなので、バーバパパ一家なら、何があってもドンとこい!無双状態と言えるでしょう。
バーバパパの作者はフランス人!?
バーバパパは、フランスの絵本です。
作者はソール=オスゴール出身(アキテーヌ地域圏)フランス人のAnnette Tisonアネット・ティソンとサンフランシスコ出身のアメリカ人Talus Taylorタラス・テイラーという、2人のコンビが作者です。
フランス人のアネット・ティソンがイラストを描き、タラス・テイラーが物語を書きました。
フランスでのバーバパパの認知度
フランスでバーバパパの位置づけは、定番アニメという感じです。
息子が幼稚園時代の2013年頃ですが、一緒に朝TVで見ていました。
これを書いている現在も、TF1というチャンネルで放映しています。
TVシリーズは1974年から開始。
約50年前のアニメですが、今もなお放送され続けている所に人気がうかがえます。
ちなみにフランス語のオープ二ングソングが公式チャンネルでありました。
Voici venir les Barbapapa♪
ヴォワシ ヴ二 レ バーバパパ~♪
「バーバパパがやってきた」
Toujours contents
トゥジュ コントン♪
「いつもハッピー」
と、出だしが聞こえてくるでしょ?
ぼのぼのとしたイラストと、心地良いゆっくりとしたメロディが見事に調和していますよね。
なぜこんな古いアニメが、今日も放映され続けている事に驚きますが、その理由は恐らく、放映権が安い割に、一定の人気があるからではないか?と察します。
本屋さんでは、バーバパパの絵本も販売しており、色々なグッズも人気ですよ。
やはりカラフルな色使いと、バーバパパ自体が、バーバトリュックで変化出来るキャラクターなので、それも関係しているのか(ただの商売なのか!)さまざまな商品が販売されていますよ。
ですが、現在フランスで人気のあるTVアニメと言えば、アメリカ産のディズニーやピクサーのアニメかなと、おもちゃ売り場にて、ヒシヒシと感じます。
フランスのアニメもありますが、あまりキャラクターが可愛いと思うアニメも少ないのが実情で、不思議な所もあります。
大きくなると、フランスの子供たちは絵本から漫画へ移行。
バンデシネ(BD)も人気ですが、やっぱり少年少女たちには日本の漫画が一番人気ですよ。
アニメ版バーバパパ
バーバパパのテレビアニメシリーズは1974年から開始。
アメリカ人のテレビアニメシリーズで、45の5分間のエピソードがあり、1970年に最初に出版された本のコレクションから脚色されています。
最後にバーバパパは何者!?のまとめ
バーバパパは何者か?
それはお花の様に庭から生まれた、謎の生き物ということが、第一話のエピソードに描かれてあります。
おばけではありませんでした。
この話の流れから考察すると、この謎の生き物という、特に定義しないキャラクターが、このストーリーの持ち味ではないでしょうか?
そもそも、バーバパパはフランス語の綿あめという意味の「barbe à papaバーブ ア パパ」から生まれました。
作者のほんの落書きが、今では30カ国語以上に翻訳された10枚のアルバムと100本以上のアニメが作成され、世界的な成功を収めまたんですよね。
いや~なんにでも興味を持ってみるものだ!と、バーバパパを調べてココが一番強くグっときました。
イマジネーション豊かで優しい気持ちになる、フランス産アニメ&絵本「バーバパパ」
これを機会に、謎の生き物のバーバパパの絵本を読んでみてはいかがでしょうか?
コメント