英語の授業で筆記体の書き方を習いましたが、実はフランス語にも筆記体があります。同じアルファベットを使うので、英語と同じと思い来や!実は違うんですよ。
一見簡単そうに見えますが、字体も独特でなかなかどうして結構難しいんですよね。
ちなみに筆記体をフランス語では”écriture cursive=エクリチュ- キュ-シヴ”とも表現されますが、“attaché=アタシェ”とも言います。
※話言葉では“attaché=アタシェ”と呼ぶ場合が多いです。(attaché=結び付けられた(形容詞))
どのように練習していいかわからない!!と、お悩みのあなたに、ちょっとしたコツをお伝えします。
私の息子が小学校で習ってきた、書き方のコツをご紹介しますので、お役に立てると幸いです。
それでは見て行きましょう!
フランス語の小文字を筆記体で上手に書く方法
小文字上手に書くコツは文字を書く前の準備体操のような、準備練習を丁寧にすることです。
私の息子の練習を実際に見てきた感想ですが、最初からいきなり文字として書くのはやっぱり難しい!
フランス語の小文字の筆記体は、この様な形をしています。ご覧の通り小文字は、それほどダイナミックな筆運びをしなくても大丈夫ですよ。
Pré-écriture(プレ-エクリチュ-=書く前の練習)では、どんな形を練習するのかというと、いくつか文字によって練習する決まった形があります。
例を挙げますと、この写真下の形は”f”,”g”,”j”,”y”,”z”用の練習用です。
その他”h”,”k”,”l”,”e”はこの形練習し、
“n”,”m”,”p”,”h”は下の写真の形をひたすら書きます。
この様に部分的に練習することによって、文字をより美しく書ことが出来ましたよ!
では、十分練習したら次のステップへ!
筆記体の一部を練習を終えたら、文字で書いてみる
準備練習が十分に出来たら、文字を書いてみましょう!
フランスでは文字は、4行のノートで書きます。
4行線の枠内の3行を使って書きます。
実際にどのように書くのかは、実際書いている所を見た方が早いですよね、
今回はこの動画をご覧ください。とても解りやすいです。
一文字づつ書けたら、よく使う単語を書いてみましょう。
文章でもいいですが、自分の名前や住所も良いですよ。
カッコよく書けるようになってハガキや手紙に書けば、ちょっとしたアクセントになりますよ!
写真下はEmma(エマ)ちゃんとFabio(ファビオ)くんの名前の練習です。
こうやってフランス人の子供は、名前を書く練習するんですよ~。
フランスでは、このような練習帳をスーパーや本屋で買えますが、日本では入手しにくいので、↓のフランスのサイトに印刷して使えるPDFがあるので、これで練習してみてくださいね。
Exercice d’écriture cursive CP CE1 à imprimer – Écriture des mots utiles
(小学一年生、二年生用の印刷できる筆記体練習帳)
では次に、英語の筆記体の書き方とフランス語の筆記体と違うのかな?という疑問に行えしますね。
フランス語と英語の筆記体の違いは?
一番の違いの特徴は、英語は少し右に傾けて書きますが、フランス語の場合は文字を続けて書いても、字は傾けず、それそれの文字一つ一つをまっすぐに書くところです。
フランス語と英語の筆記体の違いを比べてみました。
※注意点2つアリ
その1
赤で線を引いた部分をご覧ください。英語の筆記体は傾いていますが、青で線を引いたフランス語の字体は、真っすぐです。
その2
緑の線で引いた小さな棒です。メゾットにもよりますが、このように書く字体もあります。
この2か所変えるだけでも、グっとフランス風になります。
上の私の直筆写真にも書いて載せていますが、個人的に、違いが大きいと感じるのが”p”,”r”,”s”,”q”,”x”,”z”です。
◆”p”の右側は円のように丸く書きません。下に真っ直ぐ伸びた足はピタっと止めます。
◆”r”は書き始め上がってクルっと回転してから、少し平行に線を引いてから下がります。
◆”s”はお腹が膨れたひよこの様に書きます。
◆”q”は、丸書いて縦棒一本です。ここも”p”と同じく、下に伸びた足はしっかりと止めます。
英語のように背中の方に丸めないので気をつけましょうね。
◆”x”はcの逆向きとcを背中合わせに書きます。
英語のようにバッテンの形にしないのですよ。
◆”z”の冒頭は”r”の様に書きます。
そして、先ほど注意点の所でも書きましたが、小文字の”a”,”e”,”d”,”q”等には、文字と文字を連続させる為の棒を描きます。
文章で説明するのは難しいので、詳しくは下の写真をご覧ください。
この写真の1番の事です。この小さい斜めの棒を書きます。
写真下の”e”の場合も同様です。1番に書かれています。
これらが、フランスの筆記体の代表する特有の形です。
独特ですよね。↓のサイトで練習してみて下さい。100本ノックのように、ひたすら書くしかありません。
ですが、この様にフランス流に忠実に書かないといけないの?
同じアルファベットなんだし、英語の筆記体で書いてもいいんじゃないの?
と、お思いのあなた。その質問にお答えします。
英語の筆記体の書き方でフランス語を書いてもいいの?
結論から言うと大丈夫です。 これは、実際私がフランス人の友人に尋ねてみました。
彼女曰く「ℊとqの字体がちょっと違うから間違えるかもしれないけど、アルファベットで書かれてあるものだったら、読めない文字が単語の中にあったとしても、ある程度想像して読むから問題ないよ」と言われました。
フランス人も様々な筆跡があるように、人によって全く違います。
ですから一応学校で習う字体が基本ですけど、必ずフランス人のように書かなければダメってことは全然ありません!
そもそもフランス人の書く字は、きれいではありませんしね。じゃあ一体、現地のフランス人はどんな字書いてるの?って気になる所。
そこで実際にフランス人が書く筆記体の例を、いくつかご紹介してみます!
◆パタ-ン1
全ての文字が丸っこいです。
◆パタ-ン2
筆記体でも割と読み易い字ですが、綺麗な字の人です。
◆パタ-ン3
レストランの看板。ブロック体が多いですね。
パタ-ン4
殆ど大文字で書かれていて、ブロック体です。” i “だけは小文字ですね。
パタ-ン5
筆記体が多めです。
e,m,u,wの文字が全て同じに見える、特徴のある字体で、正直読みづらい!!
友人曰く「最近の若い人はブロック体で書く人が増えてきたわ。必ず筆記体で書く人は、う~ん、人にもよるけど60歳代以上かなあ」とのことでしたが、時代がの変化と共に、書く字体も徐々に変ってきた印象です。
私が色々フランス人の文字を見てきた中で思ったことは、全ての字を筆記体で書く人はあまりいなく、適度にブロック体を書く人の方が多かったです。
例えば、上の写真のパタ-ン5をご覧ください。
赤で下線を引いた下から2行目の中央に 「elle」と書かれてありますが、ブロック体の様に書かれています。
そして青線を引いた2箇所「les」ですが、上の方は続けて書いていますが、下の方はeとsのみ続けて書いています。
この様に、バラバラで自由に書いているので、フランス語の筆記体を忠実に書けなくても、気にすることはありません!仮にブロック体しか書けなくても、大丈夫です。
勿論、流れるように美しく筆記体を書く人もいますけど、やはり大昔の手紙のように、全て達筆に筆記体を書いている人は、実際のところ未だ見たことありません。
私の70歳の姑も、全ての文字が続けいている筆記体で書いていませんでした。
筆記体で書かなかったら子供っぽく思われるかと言うと、以前はそうだったようですが今では、上のフランス人の筆跡の写真の数々を見ると(看板は読みやすいようにわざとかもしれませんが)、そんなこともない印象を受けました。
絶対に筆記体を書かねば!と思わなくても、大丈夫です。読めればOK。
ちなみに、私の書く文字はブロック体がやや多目です。
しかし、私のフランス語の先生は「日本人の書く文字って本当にキレイよね、すごく読み易くて好きだわ」と言われました。
先生は30代ですが、やはり若いせいか「筆記体で書いてないね」とも言われませんでした。
そして、別の友人(40歳)にも聞いてみました。なぜなら彼女も筆記体で書いていないのです!?
疑問に感じで聞いてみると「もちろん、私も小学校で習ったキレイな筆記体は書けるわよ。でも時間が掛かってしょうがないじゃない?キレイに書くのはそれは良い事だけど、フランス人は日本人と違うのよ。丁寧に字を書く事が一番重要なことじゃない。だから普段は早く書かないといけないから、筆記体でゆっくり丁寧に書いてられないのよ。早く書く事の方が大事なの。」とのことでした。
彼女は筆記体ではとても美しく書けるのに、普段の字は、お世辞にもキレイと言えないブロック体で素早く書いてあります。
でも、後からちゃんと読めることさえ出来れば問題ナシとの事です。
人により、筆記体の方が早く書けるという人も居ますが(特に高齢者)、若い人は逆に時間が掛かるので書かないと理由が解りました。
フランス語の筆記体の書き方のまとめ
フランスの筆記体は英語と違う所がありますが、小文字もコツを覚えると、何回か練習すると簡単に書けるようになります。
倒さず、真っすぐに書くのがフランスの筆記体の特徴です。
きれいな筆記体を書かなくては!フランス風に書かないと理解してくれないのかも!という心配はご無用です。
解りやすく書けば理解してくれますし、最近は若い人や大人でもブロック体で書いるフランス人も増えています。
英語の筆記体でもフランス人は読んでくれますので、楽しみながら練習して、いつかフランス人を驚かせてみせてて下さいね!
大文字にはまた独特の書き方のルールがあります。
大文字だけの書き方をまとめていますので併せてご覧ください
⇒フランス語の筆記体の大文字はカリグラフィーのように美しい
コメント
英語の筆記体とは大分違うのに驚きました。
同じアルファベットなのに国によって違うことに歴史の重みを感じました。
ヨーロッパの人が書く数字も特徴的なので、フランス人の数字の特徴があれば知りたいです。
与太郎さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
そうなんです、英語の筆記体と違いに戸惑いました。
こちらに来た当時はフランス人の書く文字が読めずに、
特にレストランの手書きの文字には読解に苦労しました。
数字で特徴的なのは「7」で真ん中に棒を引く書き方なのですが、
この数字ぐらいでしょうか。
今、息子のテキストを見ましたら、少し日本と違う書き順だったので、
こちらも合わせて記事に致しますね。
そう言えば、算数の授業で長さを図るのに、
定規を使わず、オリジナルの棒を使って大きさを測るのに驚きました。
この方法も恐らく日本とは全く違う教わり方だと思うので、
またご紹介致しますね。