フランスでの結婚のお祝い方法は、どんなものがあるの?
フランスでは、結婚祝いの仕方がいくつかあります。
今回は、代表的なフランスのお祝いの仕方、3パタ-ンをご紹介しますね。
1.Liste de mariage リスト ドゥ マリアージュで渡す方法
Liste de mariage リスト ドゥ マリアージュとは、新婚カップルが希望する、品物リストのことです。
実はフランスのカップルの多くは、既に一緒に暮らしている場合が多いので、日用品などはもう揃っていることもあります。
そこで、既に持っている物の重複を避ける為に、自分たちの欲しい物をピックアップして、その品物と金額を書いたリスト(目録)を作るのです!合理的でしょ?
リストには、このようなカテゴリ-があります。
・食器や日常雑貨
・調理器具
・家具
・電気製品
・スポ-ツ用品や趣味
・園芸用品
・新婚旅行
リストはGaleries Lafayette ギャルリ-ラファイエットのような、デパ-ト等で取り扱いがあり、オンラインショップも多数あります。
そして、お祝いしたい人は、このリストの中から、商品の代金の一部を支払い、それをご祝儀にします。
オンラインショップでリストを作る場合には、クレジットカードが使えるサイトもあるので、招待客はネットショップで買い物する感覚で、お祝い出来るので便利です。
Liste de mariageのオンラインショップのCMの動画があったので、こちらをご覧ください。
ですが、ここ最近ではリストを作る人が年々減っているそうです。
同じ品物でもリスト内での商品価格より、バーゲンなどで買う方が安い場合もあるので。
やはり、お金をもらう方が何かと便利ですもんね。
2.お金を包む方法
なんと日本の様に、お金を渡すことも出来ます。
現金または、chèque(シェック=小切手)を封筒に入れて渡すのですが、私はそれを知らずに、自分の結婚式の準備に義母に教えてもらって知りました。
フランスの結婚式は、まず披露宴会場よりも、一番始めに市役所へ行きます。
市役所で、市長と立会人が同席の元、民法上の婚姻をし、宗教上の結婚をする場合は、さらにそれから教会へ移動して儀式を終えた後の、パーティ会場で、やっとご祝儀を渡すことが出来るのです。
渡すと言っても、パーティ会場には受け付もありません。
ですので、会場内に設置している、募金箱のようなご祝儀専用の箱に入れるのです!
その箱はcagnotte de mariage(カニョット ドゥ マリアージュ=結婚の金箱)と言って、パーティ会場内のテ-ブルの上に置かれてあります。
この写真下の赤いギタ-の形をした箱がcagnotte de mariageです。
箱の上の中央あたりに、長細い穴があるのが見えますでしょうか?ここに入れるのです。
音楽好きなカップルだったので、箱もギタ-の形でしたが、これはなんと新婦のお手製です。
フランスのアットホームな結婚式では、お手製の物も多いです。
結婚式のご祝儀なので、流石に現金をそのまま入れる事はせず、美しいメッセ-ジカ-ドに一言お祝いの言葉と名前を書いて、現金と共に封筒に入れて、この箱に入れます。
箱の前にノ-トが置かれていますが、これにもお祝いメッセ-ジを一筆、書いてもらえるようにしています。
カップルの好みが分からない場合は、現金もしくはリストで渡す方が、いいですよね。
ちなみに、私が出席した結婚式は、全てこのcagnotteが設置されておりました。
現実派の夫は「お金が一番便利だから、お金でいいよ」と言うので、毎回この箱にご祝儀入れています。
夫の日本語教室のクラスメイトだった友人の結婚式では、日本から持ってきた美しい水引の祝儀袋に包んで渡しました。
すると後日、彼らの家に訪れた時に発見したのです。
素晴らしい装飾だから言って、その祝儀袋をなんと、部屋に飾ってくれていました!?
3.品物を渡す方法
新郎新婦に近い関係や、お金を渡すのに少しためらいがある方々には、品物を贈る方法もあります。
いつ渡すのか?それはなんと当日なのです!
結婚式当日の、やっぱりパ-ティ会場のご祝儀箱cagnotteの近くに、プレゼント置き場が設けられているので、そこに各々プレゼントを置いておきます。
この写真下のように、ドサっと置いてあります。
プレゼントだけだと、誰が贈ったかわからなくなるので、品物と一緒にメッセ-ジカ-ドにお祝いの一言と名前を書いて包んでもらうと安心です。
もし、カ-ドを入れるのを忘れた場合は、直接包み紙の上からチョコっと名前を書いておいても大丈夫でしょう。
誰からくれたのか、判らずじまいより、断然良いと思います。
ただ、品物を渡すのであれば、車で来ている人の場合でしょう。
そうでないと、市役所からずっと持っておかないといけないので、邪魔ですから。
プレゼントは、パ-ティ会場に移動した時に、車から出して渡すのが一番です。
私たちも結婚式当日に、プレゼント沢山いただきました。
しかし…飲まないカプチーノカップや、偽物のトトロ(ジブリじゃなかった)の飾りなど、もう既に持ってたり、ちょっとな..と思う物もありました。
お気持ちだけ頂いて、義母に譲った物もありました。すみません…。
お祝いの相場って幾らぐらい?
これも正直、相場は人それぞれマチマチだそうですが、ママ友のフランス人に尋ねてみたら、「友人の場合だったら、最低でも50ユーロは渡すわね。」と言われました。
ちなみに、これはアペリティフの場合のみの場合です。
アペリティフ後、着席して食事する場合なら、最低100ユ-ロは出してもおかしくないでしょう。
一方、フランスのサイトLe parisien.frの記事では、結婚式にまつわるインタビューで、28歳の女性はこう言っていました。
「幼馴染の結婚式に出た時は100ユ-ロを渡したわ、彼女の結婚式の立会人だったし。でもこれは最低金額だと思うの。」
この様に、新郎新婦との関係によっても、金額が変わるようです。
親戚など近い関係であれば、ご祝儀の額も上がるのが実状でした。
でも、もし学生の立場だったり、若くてあまり金銭に余裕が無い場合は、こんなアドバイスがありました。
「プレゼントは、それぞれ自分で購入出来る範囲のもので構いません、決して破産しないでください。」と、お役だちサイトTout pratique.comには、この様に書かれてありました。
読んでちょっと笑ってしまいましたが、確かにお祝いする気持ちも大事ですが、自分の身も大事ですもんね。
「気は心」とも言いますし、無理のない範囲で構わないようです。
そういえば、私たちの結婚のプレゼントにIKEAのお皿もありました。
白状しますと、「なんで結婚祝いにIKEA..」と、思ってしまいましたが、夫の友人には日本語教室の仲間で、当時高校生の子達もいたのです!
後から、「私たちの結婚をお祝いする為にくれたのに、私って酷いことを思ってしまった」と申し訳ない気持ちになり、今でも使わせて貰っています。
ちょっと重いですけど。
まとめ
プレゼントと言っても好みもありますし、実際難しいですよね。
実際、フランス人でもネットフォ-ラムで「どのくらいの贈り物をしたらよいか?」と質問していました。
あるサイトでは、「本人たちの好みが分からない場合は、リストの中の物以外は買わないでください!」とまで書かれてあったので、現金が無難な気もします。
現金を渡すイメ-ジがなかったフランスですが、最近ではお金の方が喜ぶと義母に聞きました。
現金は無粋過ぎる…という方は、やっぱりサプライズより直接希望の物を聞いた方が、無駄にならなくて良さそうです。
日本好きなお友達でしたら、事前にリクエストを聞いて、フランスでは手に入らない日本の物を贈ると喜ばれると思います。
この記事が、フランスに住む新婚カップルに喜んでもらえるヒントになれば、嬉しいです。
フランスの結婚式に出席する時の服装については、こちらをご覧ください。
⇒フランスの結婚式に出る時の服装は?ジーパンで参加もOK!?
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