フランスの小学校生活の実態!知ってビックリ!?結構不満がある事実

楊夫人
私の息子はフランスの小学校に通っていますが、日本との違いがあまりにもあり過ぎてビックリしました。
フランスの学校というと、日本より自由で良さそうなイメージですが、、、休憩時間の短さや、授業時間など、子供達には結構辛い部分もあると感じています。

日本と違う部分など、あまり知られない学校生活について、私の息子の小学校生活からご紹介します。

それでは一緒に見ていきましょう。On y va! オニヴァ!(Let’s go!)

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フランスの小学校生活の実態は?

私の息子は現在公立の小学校に通う小学2年生(CE1)です。

私個人的には、フランスの小学校は日本の小学校よりも、子供に適していないタイムスケジュールで長い間変わらず実行されいると感じています。

そして、特に小学校の場合は、担任の先生の采配で大きく学校生活の質が左右され、あまり熱心ではない先生が担当になると、本当に勉強だけ教えるという印象です。

生きていくのに不可欠な道徳だとか礼儀は、全て家庭で教えること
日本では道徳の時間が合ったり、幼稚園からあいさつなど礼儀を学校で多少学ぶ機会がありますが、フランスではありません。

私の地域では、宗教の授業があるのですが、現在はその時間にキリスト教の歴史と共に、道徳も学ぶ機会が少々あるのですが、フランスの公立学校では珍しいと思います。

まだ息子は小2なので、小学校生活もまだ少ししか経験していませんが、現地点では私はフランスの小学校より、日本の小学校の方が優れているカリキュラムだと感じています。

私がこのように感じる理由は、フランスの小学生の授業の実態や、日本とフランスの小学校の違いをお伝えすることでご理解いただけると思います。
では、くわしく説明して行きますね。

我が街の小学校のタイムスケジュール

息子が通う小学校のタイムスケジュールは、以下の表です。

 


それぞれの時間帯で行うことを、詳しく書いていきます。

・8時20分~8時30分
この間に登校し、8時30分になったら、日本同様にチャイムが鳴ります。
セキュリティの問題で、朝はこの間にしか門は開いていませんが、8時30分のベルが鳴っても、急きも慌てもせず、ゆっくり歩いているツワモノが居ます。

門近くには、先生やDirecteur(ディレクタ- 校長先生)が、2人必ず立ち会っています。

・8時30分~10時
授業時間は90分!?

・10時~10時10分
休憩時間。
持参したおやつを食べても良いですが、全員校庭に出ないといけません。
なんと教室で休憩することは出来ないのです!

理由は監視の為で、外と教室と両方先生が見れないからです。
そういえば、幼稚園時代も休憩時間は必ず外で遊ばせていました。

・11時45分~13時45分
2時間の昼休みです。
家に帰って昼食を取る子や、共働き家庭の子は係のマダム付き添いの元、食堂へ移動します。

・13時45分~15時45分
午後は門が開いている13時30分~13時45分に再度登校。
午後はみっちり2時間授業。
ちなみに授業終了まで、休憩時間はありません。

ちなみに、我が小学校では水曜日は午前中のみの8時30分~11時30分まで
午前中の終了時間が、他の曜日より15分早いのが、どうも煩わしいです。

※水曜日登校は地域で異なり、水曜日が休校で土曜日が登校の地域もありますが、これは各市町村で変わります。

我が村の場合は、投票によりダントツで水曜日登校に決まりましたが、教師陣は土曜日登校の方が都合が良かったらしく、若干揉めたと風の便りで聞きました(2016年12月記)。

※※マクロン政権になった2017年、また学校の状況は変わりまして、各市町村で週4日登校に変えても可となりました。
我が街は2018年度の9月より、水曜日は休校となり、残りの週4日の授業時間がそれぞれ長くなることに決定しました。

フランスの小学校の時間割はどうなっている?

実は、小学校に時間割はありません
私も最初はこの事を全く知らず、なぜ新学期に時間割を教えてくれないのか不思議だったのです。

そこで、友人になぜないのか尋ねてみました。
その返答は「担任の先生が殆どの授業を受け持つから、時間割なんて必要ないのよ。」とのこと。

「じゃあ、授業内容の切り替えってどうするの?」と聞いたら、「先生が時間を見て適当に、国語から算数っていう風に変えるだけだよ」え~!そうなの!?と衝撃を受けました。

時間割がないので、当然ながら時間割表もありません
毎日の持ち物は、前日持って帰ってきたものを、そのまま持って行くだけです。

小学校の休み時間は、一日一回のみという長い授業時間

上のタイムスケジュールの所でも書きましたが、私にはどうも、休み時間が少なすぎると感じており、少ない事で逆に作業効率が下がる気がしてなりません。

日本の様に一科目が終わったら休憩時間があるというのは、気分もリフレッシュ出来ますし、何しろ授業に集中しやすいですよね?

そのせいか息子の話より、どうも授業中私語が多いとのこと。
ムリもありません、大人でさえ2時間授業といえば結構な長さです。
集中力が切れて隣の子と話ししてしまうのも、仕方がないとさえ思ってしまいます。

息子の友達のママさんにこの状態をどう思うか聞いてみたら、やはり同じ事を仰ってました。ですが、フランスは昔からこのようなリズムで授業を行っているので、諦めているみたでした。

日本の大学生の時間割のような長い授業では、小さい子供にはかなり辛いはずですよね。
小1の頃は息子は辛過ぎて、学校から帰っては全然遊ぶ時間がない…と泣いていました。

幼稚園から小学校のギャップが多き過ぎることは言うまでもありません。
慣れるまでは本当に大変でした。

あまりにも非効率過ぎるこのタイムスケジュールに、なんとかならないものか?と思いますが、昔からこうだったせいか、現状を改善するには、かなり時間が掛かりそうです。

フランスの子供の学力の低さが問題になっていますが、これがその要因の一つだと私は思っています。

体育の授業週一回のみ

我が街の小学校では体育の授業は週一回。
昨年、日本で2週間体験入学をさせて頂いた時に見た時間割表で、体育の授業の多さに驚いてしまうほどでした!?

もちろん、日本の学校が大好きになった息子。
相当楽しかったそうです。

反対に、フランスの小学校では運動をする時間がとても少ないので、学校の後にスポ-ツの習い物をする子が多いです。
年謝が安いのもあるのですが、特にエネルギーが有り余っている男の子は、学校が午前中しかない水曜日に何かスポーツをしています。

フランスの良い所を強いて言えば、運動服が要らない事です。
体育のある日は朝からジャ-ジやスエットなど運動しやすい服装で、登校させます。

ちなみに私は、時々体育の日を忘れ、息子にピチピチのスリムジ-ンズを履かせてしまったことも何度もある、ダメママです。

昼休みは2時間で長すぎる

先ほども書きましたが、なんと2時間もあるのです!。
2時間も何するの!?とお思いでしょうが、ごもっとも。

息子は昼食を10~15分ぐらいで食べ終わり、後は何をしているかというと、TV見てます
正直、2時間も必要ありません。
それなら、昼休みを学校の校庭で遊べるようにして欲しいと思いますが、先生にとっては昼休みは労働時間外なので、長い方が当然好都合。

ですから、息子は給食をクラス全員と食べ、その後に校庭で遊べる日本の学校のが大好きで、毎日嬉しそうでした。

フランスの我が家では、昼食を取りに家に帰って食べますが、親が共働きの子供は食堂(cantine)へ行ったり、シッタ-さん(nourrice)が学校へ迎えに来て、彼女の家で昼食を食べます。

学校の先生は、食堂へ付き添いしません(昼休みは働きません)。
別の担当者が学校から食堂へと子供達を引率して、食事の手助けもします。

これは幼稚園時代もそうでしたが、昼食食べ終わってTVを見させると、段々気持ちよくなってウトウトし始めるんですよね。
それからまた学校に連れて行かないといけないのが、非常に面倒です。

特に息子が幼稚園時代は「家で休憩していたい~学校行きたくない~!」と毎日言われ、引きずる様に幼稚園に行かせて本当に大変でした。
今でもまだそんな感じですが。

先生もずいぶん日本と違ってビックリした⁉

色々な場面でフランスの学校と日本の学校の違いにびっくりしたことがありますが、そのいくつかをご紹介します。
特に、私の息子は日本で幼稚園や小学校で、少しだけ通わせて貰っていたので、より2つの国の違いが浮き彫りになりました。

その中でも、一番驚いたのはフランスの学校の先生の実態かもしれません。

息子やママさん方からの聞いた話や、先生から実際言われた衝撃の発言など、日本では問題になりそうな内容も、フランスでは特別なことではありませんでした。

1クラスの人数と先生の数は?

我が息子のクラスは25名で、多くもなく、少なくもありません。
今月、クラスメイトの一人が飛び級でCE1(小2)に移ったので、24名になりました。

それに対する先生は一人で、副担任はいません。
ですが、担任の先生は実は2人居ます。
なぜかというと、1人のメインの担任先生はフルタイム労働ではなく、パ-トタイム労働だからなのです!
彼女は火曜日は休みで、別の担任先生が火曜日のみ受け持ちます。

そのせいか、メインの先生はよく月曜日に休みがちで、それもそのはず月曜日休めば土、日、月、火と4連休になりますもんね。
ちょっとズルくないですか?私は、よく月曜日に不意に休むことに疑問を感じて、彼女に不信感を持ってしまいました。

担任の先生の指導の違いで、行事の多さが違う

先生によって大きく変わります。

まだ、我が息子は小2という事もあり、メインでは2人の担任の先生しか知りませんが、特に今年の担任の先生は約束を果たさないというか、生徒に失望させることを多くしているので、あまり尊敬されていない気がしています。

学校全体の中で我がクラスのみ、行けなくなった旅行編

こう書くと一体、どんな事があったのか?と思いますよね。
一例をあげると、新学期が始まり冒頭に、年度末には旅行に行くと計画されていたのですが、結局旅行会社の不手際と担任の先生の意思により、全クラスの中で我が息子のクラスだけ旅行に行く事が出来なくなりました。

理由は、旅行会社が2年生の全3クラスを収容できる宿泊施設を探すのを忘れ、2クラスのみ宿泊できる場所を学校へ提供しました。
この旅行会社自体も、かなりの問題アリですけど…。

で、全3クラスのなかで1クラスだけ行けなくなるという結果になり、我が息子の担任の先生が「私は、そこはあまり良いと思わないから行かない」と言って、息子のクラスは行けなくなりました。

あなたが行きたいかどうかよりも、子供が行きたいかどうかなのでは?と、思ってしまいましたが、この先生はこんな感じです。

「仕方ないじゃない、全クラス行かなくなるよりは、2クラスだけでも行った方がいいでしょ?」
私はこの発言を耳にした時、言葉を失いました。

実はこの先生の話は、私と夫が直々に先生に問いただしたので、この結果を知ることが出来たのですが、最初はこんなメ-ルで一言送られてきただけでした。

予定していた年度末の旅行は我がクラスのみ、行けなくなりました
信じられます!?

こんなことがよくあると、当然生徒たちは先生に対して、信頼を寄せるという事が出来ないのも無理もありませんよね。

フランスの小学校の先生のレベルが千差万別編

現在小2の息子の担任の先生に言われた衝撃発言。
「私の仕事は勉強を教えることであって、旅行に連れて行くことではありません

耳を疑う発言ですが、実はフランスではこの様な考え方の先生が少なくありません。
一番の理由は働きたくないから。

そもそも、学校の先生になる志がナイ人も多く、というもの学校の先生(特に小学校)になるのは、その年によって募集人数に差があり、募集人数が多い年だと、試験の成績が良くなくてもパス出来るという、なんとも問題のある採用の仕方をしているからです。

公務員ですからクビはないですけれど、給料が安いのでそこまで働きたくないので、仕事に書ける情熱はない人も実際多いです。

夫が息子の担任の先生に「学校は勉強だけ学ぶ所ではなく、社会性も学ぶところでは?」との質問には無言でした。

この先生の教育方法には非常に残念ですが、こんな先生もいると実感したことで、学校に期待してはいけないと思うようになりました。

ですが、中には素晴らしい先生もいらっしゃいます。
息子の友達のクラスの先生は、老人ホームや幼稚園に訪問したり、季節の行事の工作をしたりと、勉強以外の文化的な教育にも熱心。

この先生の様に自分の仕事が大好き!という、情熱的な先生に当たれば、充実した一年を過ごす事が出来ますよ。

バスが来ないのでオジャンになったプ-ル授業

実は、この前も水泳の授業の日の話ですが、通常バスで市民プールまで送迎されるのですが、待てど暮らせどバスが来ませんでした。

結局、その日の水泳の授業は無し…一事が万事こんな調子。
これはバスの運転手の問題なのか、学校側の問題かそれはわかりませんが、とにかく段取りが悪い。

子供達はもう慣れた様で、何かアクシデントがあっても、すでに諦めの境地に至っているというか、諦めが早いです。

幼いころから、このようなシチュエーションだからか、それはそれで凄いな…と感じることがあります。

先生を「~さん」と姓で呼ぶ

これは幼稚園の4歳児クラスからのことですが、子供たちは先生の事を”Madame BAUD=ボーさん”と、姓+さん付けで呼んでいます。

もしくは”Maîtresse メトレス=先生(女性)”、”Maître メットゥ=先生(男性)”とも、呼んでいるのを聞きますが、殆ど”マダム ボ-”と呼んでいます。

分かりやすく言えば、鈴木先生のことを「鈴木さん」と呼ぶ感じです。
ちょっと変な感じしませんか?私は最初、すごく違和感を感じましたが、4年も経つと次第に慣れました。

ちなみに、幼稚園時代に各クラスにいらしたアシスタントのマダムには名前で呼び、小学生の現在では、体育の授業を担当している方(先生ではないのです)も、名前で呼んでいます。

そう、姓ではなく名前で例をあげれば「義男!」という感じ。
これも物凄く違和感ありました。

同じ学年でも教科書は先生によって違う!

日本であれば、同じ小2ならどのクラスでも同じ教科書ですよね?
フランスでは各担任の先生が好みの教科書を選ぶのです!

実はこれは全然知らなくて、たまたま息子の友達のママさんと話していた時に「この教科書を使っているんだね!」と言われ、その発言より発覚しました。

国から学年で教える内容は共通しているものの、本も違えば指導の仕方なども全く異なるので、隣のクラスの子と「どこまで進んでるの?」と比べることが出来ないのです。

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授業風景はどんな感じ?

若干違いがあるものの、教室はこの動画の様な感じです。
小学生 雰囲気が伝わるといいのですが。
ちなみに”ClasseCP”とは「小学校1年クラス」という意味です。

この動画では、子供達が先生の前に集まっていますが、通常はそれぞれの机の位置に座って授業を受けていますよ。

フランスは小学校でも送迎必須?

フランスは親が学校へ送迎するのが義務というイメージですが、実のところはそうではありません。

フランス政府のサイト、education.gouv.frに書かれているように、小学生の送迎は義務ではありません。

以下、サイトの一部を引用します。

Enseignements primaire et secondaire

1.4.3 Dispositions particulières à l’école élémentaire

À l’issue des classes du matin et de l’après-midi, la sortie des élèves s’effectue sous la surveillance d’un enseignant dans la limite de l’enceinte des locaux scolaires, sauf pour les élèves pris en charge, à la demande des personnes responsables, par un service de garde, de restauration scolaire ou de transport, ou par un dispositif d’accompagnement ou par l’accueil périscolaire auquel l’élève est inscrit.

Au-delà de l’enceinte des locaux scolaires, les parents assument la responsabilité de leur enfant selon les modalités qu’ils choisissent.

肝心な赤い部分だけ訳しますね。
送迎は義務とは明記されておらず、親の責任で送迎の方法を決めて下さいと一文があります。

これは地域によって、大きく異なると思いますが、我が街の場合だと義務ではなにせよ、やはり低学年の子供は親と一緒に登下校しています。

しかしながら高学年の子供ともなると、一人で自転車やキックスケーターで下校している子も見かけます。

我が家はまだまだ息子一人で学校に行くのが心配なので、付き添っていますが、一日4往復ともなると、常に時間を気にする毎日で結構しんどいです。

※ちなみに幼稚園は義務です。
幼稚園時代には、新学期にもらう書類に、送迎する人の名前を明記する箇所がありました。

最後に楊夫人からあなたへ

フランスの小学校生活をご紹介しましたが、一番びっくりしたことが、授業時間が長い事です。
それと同時に昼休みが長すぎること。

日本とフランスの違いは多いですが、どちらの学校生活が子供に適したカリキュラムかと言われれば、日本の小学校だと思います

バカンスが多くて羨ましい!と言われるフランスの小学校ですが、子供達には結構しんどい学校生活。

今後改善されることを望むばかりです!!

楊夫人
親がしっかり家庭で躾をしないといけないフランス、私もがんばらねば。
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