マスタードで有名な、ディジョンに旅行してきました。
流石本場だけあって、同じフランスに住んでいても私の住むロレーヌ地方のスーパーでは、マスタードの種類も多くありません。
このディジョン旅行でディジョンマスタードの老舗二軒を訪れ、色々なマスタードを試食しました。
「こんなに種類があるの!?」と、驚いたのをきっかけに、ディジョンマスタードについて興味が沸いたので、さらに深堀して詳しく調べてみたんですよね。
- ディジョンマスタードとは?
- ディジョンマスタードと普通のマスタードの違いは?
- ディジョンマスタードのオススメの店は?
と、私の素朴な疑問と、旅してきたディジョンで実際に行ってきたお店をシェアしたいと思います。
素朴な疑問を軽い気持ちで調べてみると、意外や意外!「ディジョマスタード」の名前の真実が明かされました!?
帰ってきて調べて判明したので😓、次回は名前をチェックして買おうと思っています。私の二の舞にならないように、是非ご一読ください。
では、これから一緒に見ていきましょう。
ディジョンマスタードとは?
ディジョンマスタード(フランス語ではMoutarde de Dijon ムタード ドゥ ディジョン)とは、幾つか種類があるマスタードの中でも風味が強いマスタードの事です。
なんとも抽象的な答えですが、その理由は「 Moutarde de Dijon ディジョンマスタード」という名前は管理された原産地呼称 (AOP または IGP) ではない為に、このような言い方しか出来ないんですよね。
原産地ディジョンで作られたマスタードだけ、ディジョンマスタードと呼ぶことが出来ればいいのですが現在、ディジョンマスタードという用語は法的に保護法的に定められていません。
多くの「ディジョン・マスタード」は実際にディジョンで製造されたとは言い難く、むしろ「ディジョン」製法で製造されているものが多い模様…
ディジョンマスタードについて、フランス政府の農業、食品、林業省(ministre de l’Agriculture)のサイトに以下の様に書かれてありました。
La « moutarde de Dijon » est devenue une recette plus qu’un produit lié à une production et à un terroir. 90% de la production consommée en France reste toutefois produite autour de Dijon en Bourgogne, ainsi que 50% de la consommation Européenne.
「ディジョンマスタード」は、生産地や地域と結びついた商品というよりも、レシピのひとつになっています。しかし、フランスで消費される生産量の 90% は依然としてブルゴーニュのディジョン周辺で生産されており、ヨーロッパの消費量の 50% も同様です。
と、政府のサイトでもディジョンマスタードとについての説明は、曖昧な回答でした。上記の通り、フランス産のマスタードは、大概ディジョン産。私もハインツか、ディジョン産のしか、食べたことありません😮
ですが他の地域、たとえばアルザスやアルデッシュ地方でも生産されていました!!
では、次にフランスで90%生産量のディジョンマスタードと、普通のマスタードの違いをお伝えします、どうぞ。
ディジョンマスタードと普通のマスタードの違い
ディジョンマスタードと普通のマスタードの違いですが、ざっくり違いを2つに分けると、ディジョンマスタードはフランスで作られたマスタードで、普通のマスタード(Moutarde jaune 直訳:黄色いマスタード)は北米でよく使われる北米産のものです。
それぞれの特徴を説明しますね。
ディジョンマスタードとは
ディジョンマスタードの原材料は、芥(カラシナ)の種子で構成され、その他は酢、塩、クエン酸、水です。フランスで認可されているマスタード成分のリストは、政令に記載されており、昔ながらの粒マスタードは、種子全体を液体に浸してから粉砕しています。
ブルゴーニュ地方は葡萄畑に近く、特にマスタードの原料となるverjus(ブドウ汁)や、炭焼き職人によって栽培されたマスタード種子の生産と加工にとって重要な場所だったので、この地方の特産品となったんですよね。
粒が入っていないフランス産のマスタード「Moutarde de Bourgogneブルゴーニュのマスタード」などもありますよ。
普通のマスタードについて
一方、ホットドックなど食べる時につける一般的なマスタードですが、北米で最も一般的に使用されているマスタードです。明るい黄色で、からし菜の種子を乾燥させたマスタードシード、白酢、塩、ターメリック、砂糖で作られているので味は甘め。
フランスではMoutarde jauneと呼ばれ、マイユのディジョンマスタードと同様、HEINZハインツのマスタード👇もスーパーで売っています。
一般的なマスタードの淡黄色の種子は、辛味は少なめです。味にパンチがあるのはディジョンマスタードの方でしょう。
以上、2つのマスタードの違いを解説しましたが、原産地が名前になっているマスタードの一つに「ブルゴーニュのマスタード」があります。
おまけ:ブルゴーニュのマスタードMoutarde de Bourgogneもある
ディジョンマスタードのディジョンは都市の名前(ville de Dijon=ディジョン市)ですが、そのディジョン市のある地域はブルゴーニュ。この地域名の「ブルゴーニュ」を掲げたマスタードが「Moutarde de Bourgogne:ブルゴーニュのマスタード」と言います。
ブルゴーニュ・マスタードとは、地理的表示保護制度(PGI)を有するブルゴーニュ地方で生産されるマスタードです。原産地呼称は「Moutarde de Bourgogne:ブルゴーニュのマスタード」のみで、そのレシピは1937 年の法令によって保護されています。
ブルゴーニュのマスタードは、有名なディジョンマスタードとともに徐々にブルゴーニュを象徴するもの。現在、ブルゴーニュマスタードと呼ばれている製品は、種子は100%ブルゴーニュ産で、ブルゴーニュの土壌で完全に改良され、アリゴテの白ワインが含まれていなければなりません。
と、名前ではデジョンマスタードの方が有名ですが、ブルゴーニュマスタードは原産地が明確なので、ディジョン土産ならブルゴーニュマスタードの方が良さそうじゃないですか?
では最後に、私がその本場のディジョンで訪れたディジョンマスタードの老舗の2店「Mailleマイユ」と「Edmond fallot エドモン・ファロ」のリポートをお届けします。
ディジョンマスタードのオススメ 代表的な2つのブランド
私がディジョンで訪れたディジョンマスタードの老舗2軒をご紹介しますね。この2軒ともディジョンの中心地にあり、観光ついでに行くことが出来る便利な場所にありましたよ。
ディジョンマスタードは瓶入なので若干重いですが、お土産には小さなサイズを選ぶと良いでしょう。しかし「実はもう既にお土産いっぱい買ってしまって、スーツケースの重量が大ピンチ!!」という場合は、Maille(マイユ)よりFallot(ファロ)に行って下さい。
その理由はファロにはカワイイミニミニサイズがあり、種類も豊富です。小さいサイズでもこのマスタードをプレゼントすると「ああディジョンに行ってきたんだね!」と、そこはかとなく雰囲気が漂ってきますよ。
Mailleマイユ ディジョンマスタード
デジョンのセンターの角にある、一際目立つクラッシックな建物が「Mailleマイユ」の本店です。1845年にオープン。
どっしりとした風格溢れる「Mailleマイユ」は、1747年創業の味づくり。この年にパリに初の店舗をオープン。ルイ15世の宮廷御用達となり一躍有名になりました。彼の寵愛を受けたポンパドゥール侯爵夫人もこのマイユの顧客だったそうです。
お店では味見することが出来るので、食べ比べて好みの味のものを選んで買ってきました。
イチジクとピスタチオのマスタード。
そして、私の大好きな乾燥トマトのオイル漬け。
そのまま摘まんでも美味しいですが、私はパスタに入れるのが好き!
ショッパー(ショッピングバッグ=紙袋)も素敵なんですよ。ハイブランドのような雰囲気で、まるでジュエリーを購入したかのような気分になりました(笑)。
お酢(ビネガー)やマヨネーズなども販売しています。マイユは瓶(pot)がカワイイんですよね、自分用に瓶買おうかな?と心が揺れ動きました。
では次に、もう一軒「Fallotファロ」をご紹介します。
Fallot(ファロ) ディジョンマスタード
1840年創業のFallot(ファロ)は、ディジョンから40キロ離れたブルゴーニュのBeauneボーヌに設立された家族経営のマスタード会社です。マイユはパリ創業ですが、ファロは創業当時よりブルゴーニュ!。
先祖代々のノウハウを受け継ぐファロー・マスタード工場は、マスタード職人の技術を守り続けており、マスタードの風味を損なわないよう、石臼で種を挽いています。
昔ながらの製法を守るこのブランドの店内には、こんな大きなマスタードの壺が飾られていました。
ファロの代表的なマスタードもいくつかは、試食出来ましたよ。
こんなバ-のような所👇で、蛇口からマスタードが出てくるのですが、面白い仕掛けです。
ミニミニマスタードの販売機まで(笑)
私もこのミニサイズを友達にお土産に買いました!これは以前、貰って食べたことのあるカシス味。
色も大きさもかわいいし、もし友達の好みの味じゃなくても(笑)このサイズなら食べ切ってもらえそうです。
私の手が小さいので、あまり参考にはならないかもしれません😅
これらも買いました。私のお気に入りは右端の大きい胡椒入りのマスタード。
私も息子も胡椒大好き!!
ラベルも三色オンリーで気品を感じます。
特に女性は、お土産一つにしても美味しいのはもちろん、さらにパッケージの美しさを重視する生き物ではないでしょうか?自分の身の回りは美しい物で囲まれていたいものです。
ショッパーはこんな感じ。クラッシックな字体とポップな色使いが可愛い💝
Fallotではマスタード以外にもお菓子など沢山の商品があったので、時間がない場合はここでディジョン土産を一気に買ってしまうのもいいかもしれません。
※写真撮らせてもらえました!
マイユもファロもどちらも美味しいので、味は個人の好みによります。両方買って比べてみて下さいね!アマゾンジャパンにもありますが…😅
美味しそうなものばっかりで、私は降参です🙇♀️
最後にディジョンマスタードについてのまとめ
ディジョンマスタードとは?風味が強いマスタードの事です。原産地でないと名前を付けてはならないという法的なものがないので、必ずしもディジョンで作られたマスタードとは限りません。
これが一番驚きました😲
ですが、ディジョンマスタードと普通のマスタード(北米産)の違いは、見た目と味で大きく違い、ディジョンマスタードの方がパンチのある辛さで、普通のマスタードは砂糖が入っているので甘いのが特徴的。
フランスの原産地を明記したマスタードの代表には「Moutarde de Bourgogne:ブルゴーニュのマスタード」があります。ディジョンと同じ地方なので、ディジョンのお土産にはブルゴーニュのマスタードもおススメです。
私もお土産に購入したディジョンマスタードで、舌鼓を打ちました。是非ディジョンにいらしたら、お店で試食して、お気に入りのマスタードを選んでくださいネ😋
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