ドラトーザン氏の本「好きなことだけで生きる」は日本人への自愛本?

フランス人が書いている、生きるヒントの本が色々出ていますね。

その中で今回は、ブックオフパリで手に入れた、Dora Tauzinドラ・ト-ザンさんの「好きなことだけで生きる」をご紹介したいと思います。

フランスに住んでいる日本人の私の立場から見た目線で、率直な感想を元にレビューを書いてみました。

この本はフランス人を代表して書かれていますが、ドラさんの個人的意見も大いに書かれておられますが、私と大きく異なる考え方で、なかなか興味深かったです。

他のフランス人に聞いたら「そう?」といわれた部分もあったので、そこを踏まえて私の感想と共にお届けしますね!

正直、日本でこの本のヒントを全てを取り入れるのは難しいですが、それはさて置き、フランスの文化や空気を感じる本として読むと、面白い一冊です。

私のレビュー記事で、この本を読んでみたくなって頂ければ嬉しいです。

ではこれから一緒に見ていきましょう。

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「好きなことだけで生きる」って?

タイトルの「好きなことだけで生きる」こう言い切るとカッコイイ!

結論からいいますと、私が読んで感じたこの本の大きなテ-マは「自愛」です。

「自愛」とは、自分を愛する=自分を大事にするという意味ですが、ドラさんから見たら日本人ってホントに我慢しすぎに見えるんですね。

偏に「日本人のみなさん、我慢しないで自分を大事にして!!」という気持ちがとても込められた本だなと強く感じました。

好きなことだけで生きるってその言葉の表面だけで受け取ると、わがままに生きることと思われがちですが、そうではないんですよ。

そしてもう一つ。

好きなことだけで生きる」とは「やりたくないことをしない」ではないか?とも思いました。

そこを掘り下げて詳しく書いてみますね。

「好きなことだけ」イコ―ル「自分勝手やわがまま」ではない

「好きなことだけ」は何も自分勝手に生きるという意味ではないんですよ。

受け取り方によって解釈は様々ですが、要するに「ムダに自己犠牲しない」という事。

「嫌われる勇気を持って!」「自分に素直に生きよう!」と仰っているように感じました。

分かりやすく言えば、小島よしお氏になることデス!!

誰が何と言おうとそんなの関係ねぇ!はい!おっぱっぴー!」この精神です。

「私が我慢すれば丸く収まるから…」こんな精神とは真逆で、他人はどうあれ自分の魂が欲するままに生きること。

正直言うと、この本の通りドラさんが仰るように生きるのは難しい部分もあると思います。

フランスなら可能な所でも、日本とは文化が違いますから!

ですが出来る範囲で少しづつ、自分で選択してみる。

そして「好きなこと」にフォーカスせず「やりたくないことを減らす」に合わてみること

これ、結構快適ですよ!徐々に自分が心地よくいられる時間が増えること間違いありません。

そのヒントがこの本に書かれていましたよ。

自分で選択すると心地良く、満足感を得る

自分で選択出来ると、したくないことでも「したくないことをやるという選択をした」と自分で引き受けることを選ぶと、納得出来ます。

そうすると、誰かに言われてやるのではなく、自分で納得してやることで、不満が少々少なくなります。

不満が減ると、誰かに不服を抱くこともなくなります。

自分が充実していれば、人に幸せにしてもらう期待をしなくなる。

人に期待しない、何事にも執着しない(道 by老子)のが、人生を上手く生きる方法です。

最初は全て好きなことだけじゃなくても、自分を満たすために少しだけでもやってみる価値は大いにあると思いませんか?

では次にドラさんが推奨する、4つのヒントを私の視点で見て行きますね。

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好きなことをすること

「好きなことをする」とは、私の解釈では「自分を解放する」ということです。

コーヒーを飲むもよし、好きな服を着るもよし、なんでもOK!

この本にはフランス人ドラさんから見た日本人へのアドバイスですが、いかにもフランス流でちょっと笑ってしまいました。

いやいやドラさん、それちょっと厳しいって…と思わず突っ込んでしまいましたもん!

じゃあこの本を読むのがムダか?と言われればそうではなく、フランスではそうなんだな!とフランス文化を知る所に、この本の醍醐味があります。

日本在住で、直ぐにでも取り入れやすいことでは、

  • 無になる時間を持つ=思考を止める=ボーとする
  • 何かを学ぶ&趣味を持って若さをキ—プする
  • ベットカバーを心地よいものに変える

の3つでしょうか?

あまり自分にハ―ドルを上げず、日常で取り入ることが一番です。

インターネットがつながれば、今日ではYoutubeで勉強も出来ますし、家に居ながら世界中にお友達も出来ますしね。

ほかにもドラさんが本に色々書かれていますよ!

自分の意見を言うことについて

これについてですが、自分の意見を持つことは大事ですが、すべての人が意見をバンバン言えるか?というと違いますよね。

私の個人的な考えですが、自分の意見を言える人が正しく、言えない人は悪いとは思えません。

フランスは個人主義で、意見をはっきり言うのが良しとされていますが、これってどうかなと。

自分の意見を言えないと悪いの?

ここは、どうもドラさんと意見が全く違いました。

性格にもよりますが、言えない人もいると思うんですよ。

私は大勢の前で意見が言えない人は、美しくないと思えません。

私も大勢の知らないフランス人の前で、自分の意見をビシっと言うのは超苦手です。

人種関係なく、持って生まれた性格も大いに関係すると思うんですよね。

ドラさんが言うところの、私はフランス人にはいい評価されない人間で、自分の意見をフランス人の前でビシっと言えない性格です。

だから私は悪いと思ってましたが、それってただの個性です

なぜこういうかというと、この概念が私を長年苦しませた要因だったからです。

自分の意見をハッキリ言えない自分は超ダメ人間で、フランス社会で生きる資格ナシと長年自分を責めていたんですよ。

ドラさんはどう思おうと、彼女の意見なのでそれはそれで構いませんが、私は全く持ってそうは思いません。

長年自分にダメだしをした私が言うのはなんですけど、評価が悪くて何が悪い!!とさえ今では思ってます。

正直、自分に足りない事ばかり目を向けたって全然いい事ないと思うんですよね、それも個性と見ればいいことだと、私は考えています。

大勢の前で言えなくても、一対一で意見が言えればそれでいいじゃん。

肝心な所で意見を言えれば、あとはもうどうでもいいと。

フランス人に意見を言えないつまらない人間と思われても「Et alors? それがなにか?」

そう思う人には思わせておけばいい。

「海外で暮らすには、はっきりとした自分の意見を持って、人前で発言しなければ通用しない」

こんなことをよく聞きますけど、んじゃ引っ込み思案の現地人は存在しないのか?というと、そうでもありません。

寡黙なフランス人だっていますしね。

言える人にだけ言って、分かってくる人にだけ分かってくれれば、それでいいんです。

きっとドラさんから見れば、私はとてもつまらない人間でしょう。

でも、そんな時には心の中の小島よしおを登場させては、

そんなの関係ねぇ!はい!おっぱっぴー!」

で、終了!

人からどう思われても構いませんし、私は他人を中心に物事を考えることを止めたんですよね。

私のバイブル岡本太郎の「自分の中に毒を持て」には以下のような文章が書かれています。

強くならなくていいんだと思って、ありのままの姿をつらぬいていけば、それが強さになる。

静かな人間でそのまま押し通すことが、逆に認められるし、信用されるということは、十分ありえる。

いろいろなタイプの人間がいてこそ面白い。

口から生まれた?と思うほど、ずっと話してる人もいるし、話を聞く方が好きなタイプもいる、それでイイじゃん!と今は思っています。

だって、そもそもフランスは個人主義の国ですし。

私もドラさん同様おしゃべりが大好きですが、母国語の日本語で話す時だって、そもそも大勢苦手なんですよね。

ドラさんと競うつもりは毛頭ありませんけど、正直私はドラさんよりボケもツッコミも上手いでしょう。

だから、関西弁のように流暢でない異国のフランスで、大勢の前でバシっと意見が言えなくても気にしないことにしました。

大衆ウケより内輪ウケ、それでいいじゃん!

ここはドラさんと私と意見のちょっと違う所でした。

好きな人といること

好きな人とだけ関わっていれたら最高ですが、日本ではフランスにはない独特の関わりがあります。

職場や地域の寄り合い、学校関係のPTAなど、フランスに住んでいる以上に色々なしがらみがありますよね。

フランスではPTAと同じ組織はありませんし、村の寄り合いもありませんから、逆にびっくりしたほど。

本の中でドラさんは「Nonと言えない日本人が多い」「仕事の付き合い以外に好きな人といましょう」と書かれていました。

致し方ない部分も多いので、そうもいかないのが日本社会。

日本人の肩を持つようですが、会社の付き合いもイヤじゃなければ、それはそれでいいと思うんですよ、大いに結構だと思います。

私も昔は堅気のOLだったので、定期的な義務の飲み会も参加してましたが、面白かったですけどね、お酒飲めませんが。

ですが、大抵ベルサッサ(定時で上がる)で映画見に行ったり、南船場から難波辺り放っつき歩いてこともありました。

会社の付き合いも悪くないですよ、ドラさん!

結婚がすべてじゃない

結婚は全てじゃないですが、全ての人もいる(笑)

私はどっちでもいい派です。

フランスにまつわる話になると、毎度日本とフランスの結婚の考え方について取り上げられすが、正解はないのでは?

これって不毛な討論だと思うんですよね。

大体好みの問題なので、本人が結婚したければすればいいし、独身でも他人がとやかくいう問題ではありません。

人に構いすぎ(笑)!!

結婚したけど別れたっていいですし、再婚したってなんでもOK。

結婚に縛られないで!と仰ってますが、縛られたい人は縛られていいと思う派です(笑)

私は一度結婚したら添い遂げるまで一緒にいなければ、と全く思ってません。

そもそも正しく生きることが正義だとと思ってないので、どうでもよくなりました。

だから結婚と離婚を繰り返したっていいし、その時自分が最高の道を選んでそうなったなら仕方がないと思ってます。

独身で老後が心配だから結婚したいという人について、批判もしません。

なんで他人が人の人生に、わざざわ口出しするのかわかりませんもん。

ただ思うとは、幸せとは自分で感じるもので、誰から与えてくれるものではない。

結婚したって恋人が出来たって、相手は自分のものにはならないこと。

心まで縛ることは出来ません。

この世は諸行無常、心変わりだってあるでしょう。

一人いるのもヨシ、別の人といるのもヨシ、3人!?でいるのもヨシ(笑)みんな幸せなら、なんでもOK。

ドラさんのように独身でもいいし、結婚に縛られてもいいし、自分に選択する力さえあればなんだっていいと私は思う派です。

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好きな場所に行く

これは旅行でも、散歩でも、パワースポットでもどこでもOK!

ドラさんは元々海外に興味があったそうですよ。

なかなかバラエティー飛ん訪問国のお話が書かれています。

それ以外では、以下の見出しをピックアップ!

自分らしさの家に住む

ま、ブリコラージュ(日曜大工)出来ないフランス人だっていますけどね(ウチの夫だ)

でもブリコラージュ好きな人は、家まで作ったり(義父)スゴイ作品を生み出す方も多いですよ。

だからお宅訪問は楽しくて大好き!

大体初めてお邪魔する際には「じゃあ部屋を案内するよ!」と全部屋紹介されて、力作を披露し大いに語ってくれたこともありました。

忘れられないお宅は、玄関にはムンクの叫び、トイレにシャルル・ゲンズブールが描かれていましたが、かなり個性的でしょう?

アートに触れる時間を惜しまない

私はパリ市民でない地方都市暮らしなので、あまり美術館に行く機会もありません。

時間が無ければ、家でア-トに触れる為だって出来ます!

マンガだって私は立派なア―トだと思っているので、家で漫画をむさぼり読むのはどうでしょうか?

フランスでも日本の漫画は人気なので、漫画は侮れません。

私も知らない漫画をフランス人に語られ、日本の文化である漫画を再認識しました。

なんでもっと漫画読まなかったんだろう~と!

その他、日本でも手軽にできるヒントも書かれていましたので、本でお楽しみ下さいね。

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好きなものをもつ

 

好きなモノを持ったり、好きなモノに囲まれた生活は、自分の気分を高め楽しく暮らせます。

ファッションを始め文房具などのブランドが、ドラさん目線で詳しく書かれていました。

そんな中、私個人的にこれは!と思った内容をピックアップします。

フランス人とファッション

パリジェンヌはおしゃれというイメージですが、先日パリに行きましたけどあまりそんな印象を受けなかったのが正直な所。

日本人女性の方が、つま先から頭の先まで完璧度は高いです。

何が「パリジェンヌはおしゃれ」と思わせるか?

私が思うに一番は、色使いが上手い所だと思います。

それ以外は…基本シンプルですし、夏はワンピーススタイルが多いので、あまりコーディネイトも考えずラクチンだからだと思います。

それと、堂々と着ることでしょう。

堂々と、自分の好きなモノを着る人が多いので、おしゃれに見えるのかもしれません。

日本は世間体があり「30過ぎでミニスカートはありえない」「過度の肌見せは下品」など、謎の年齢の縛りがありませんか?

フランスは孫が居ようと、70過ぎようと膝上スカートやビキニも着ます。

ここでも小島よしお氏を登場させて

そんなの関係ねぇ!はい!おっぱっぴー!」

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誰が何を着ようと、他人にはなんの関係ありません。

この度量(というか、そもそも他人どーでもいい)がこそが、色々とチャレンジ出来る要素かもしれません。

日本は、妻らしくとかママらしく、体型カバーしなきゃとかありますよね。

人からの評価より、自分の着る喜びを優先させる。

この壁を突破すれば、新しい世界が見えてくるかもしれません。

最後に「好きなことだけで生きる」についてあなたへ

パリってやっぱり私の住んでいる、地方都市とは違うのかな?と思った一冊でした。

フランスに住んでいる私も、なるほど!これがパリの生活なんだなあと、垣間見れた本でした。

この本はフランス人のドラさんが書かれた本なので、日本在住で適応するのが難しい部分も多いです。

ま、違いを楽しみフランス文化を知る一冊として、楽しめばいいと思います。

日本の独特の思想に洗脳された「我慢、忍耐、自己犠牲」から抜け出し、もっと気楽に生きよう!とアドバイスなさっています。

閉塞感を感じる人生の突破口となるヒントに、大いになるでしょう。

「正しい生き方をしなければ」と思っているあなたには、ドラさんの半分ぐらいは、はっちゃけていいかもしれません。

なんにせよ、自分に壁を作らず、毎日小さな楽しみ見つけられたら、毎日ハッピー!

出来るだけ自己犠牲を止めて、ご自身を大事になさってくださいね。

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